
アスペルガー症候群と就学前に診断されたK君。
1歳7ケ月の時から通い続けている。
現在、6年生。
年齢が上がるにつれアスペルガー特有の症状が顕著に現れてきた。
好きなもの以外は取り組もうとしない。
不器用。
興味の無いものには、ファンタジーの世界に入り込む。
反対に突拍子のない言動をする。
苦手なこと(鉛筆を使うことなど)になると
「水、飲んできます。」
を理由に頻繁に席を離れる。
今年に入り、K君の離席の回数が減ってきた。
文字を書くスピードも明らかに速くなってきた。
以前は、書くのが辛く鉛筆を置き、
諦めモードで自分の世界に入り込んだ。
意識して様子を見ると、目の動きがスムーズになっている。
幼児期からのビジョントレーニングの成果がやっと出てきたと思った。
お母さんにそのことをお伝えすると、
「私も、そう思います。歩行中、ぶつからないないようになったんです。」
と話された。
視幅も広がっていると確信した。
そして先週、K君が大きく変わった。
90分の授業で、一度も席を離れなかったのだ。
苦手なことにも逃げずに取り組んだ。
しかも、大の苦手な百人一首でのこと。
不器用なK君は、まずカルタを並べることが困難。
それでもどうにか並べた。
(えらい!)
(でも、取るのは無理かな・・・。)
(いつも、始める前から諦めて、やる気無いし。)
あれ?・・・なんと、参加している。やる気満々。
しかも、バンバン取っている!
「なんだこりゃ?」
ことわざカルタもやってみた。
やはりバンバン取っている!!
わ~すごい!! 再び「なんだこりゃ?」
である。
ビジョントレーニングとして
縦横斜めの視覚運動、一点凝視の基本トレーニングに、
迷路や巧緻性、身体のバランス運動をプラスした程度だが
続けることで必ず成果は出ると私自身が学んだ。
苦手で興味無しと思っていた百人一首も
ちゃんと聞いていたし、ルールも分かっていた。
K君は、10年かかった。
卒業までに成果を見ることができて良かった。
と思うと同時に
私に力があれば、もっと早く成長させてあげられたのか・・・
とふと考えた。
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以上
3年前のレッスン日誌より引用。
K君は、今高校生。
県内の有名私立進学校で頑張っている。
レッスンについていくだけで大変だった彼が
これだけ頑張って学校での人間関係や入試を乗り越えた。
しかも塾にには行かずにである。
将来、医師になりたいと言っていた。
彼ならきっと夢を実現できると思う。
「あいのうらいん」信じて最後まで諦めず通い続けたご両親には、心からありがたく思っている。
「どの子も必ず伸びる」ことを実証してくれた。
本当に感謝しかない。













